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2008年4月 1日 (火)

「ST 警視庁科学特捜班 黄の調査ファイル」(今野敏)

あらすじ:密室状態のマンションの一室で、若者4人の死体が発見される。彼らは皆、新興宗教団体の信者だった。集団自殺と片付けられかけたが、STは他殺の可能性を追う・・・。

ミノルンより借り読み。今回の主役は、僧籍を持つST・山吹。穏やか且つ、良い意味で厳しい人だと感じた。今回は事件そのものは若干お粗末かと感じた(検死官も刑事も単純なことを見落としたり、また犯人の殺意の動機も、、)が、私にとっては相変わらずそれ以外の部分が興味深いのです。・・・心の平安を得るためには、何もかも捨て去ることだそうだ。それは私ももう薄々は分かっていたことだけど、「それが出家です。金や家屋敷も捨て、肉親も捨てる。捨てて捨てて、己も捨てる。最後には捨てようという思いさえも捨てる。そうなれば、心は穏やかになる」、、なかなかここまでは到達出来ないよなぁ~(´~`;) 人はなぜ宗教団体に入るのか、に関する塚原と山吹の会話も心に残った。「宗教は、人の弱みにつけ込む。病気がちの人に、悪霊がついているせいだといえば、ころりと騙される。家族や親戚の争いが絶えない人に、先祖の霊が祟っていると言えば、信じてしまう。本当は、別にちゃんとした原因があるはずだ。それなのに、人は不合理な説明のほうを信じようとする。いったいなぜなんだろう」「本当の原因から眼をそらしたいからでしょう。不治の病にかかったような場合、原因がわかっても対処のしようがない。家庭内に争いが絶えない人は、たいてい、原因はその人の性格にある。でも、人はそれを認めたがらない。自分が悪いとは思いたくない。だから、悪霊だの先祖の霊だののせいにしたがる」・・・あ、別に私は(新興)宗教が全てそんなもんだと思ってるわけでもないし、否定してるわけでもないですよ。ただ、人間って弱いな~って改めて感じただけ。正直私も、去年何度か、歩いてる途中で見かけた金ピカの建物に「・・・入ってみちゃおうかな」と思ったことがあった。それが正しいか否かはともかく、すがるものというか、無条件に信じられるものがあるのは、本人にとっては楽で幸せなことなんでしょうねぇ。。

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コメント

この一作は私も考えさせられた。
禅の心得あたりは事件のこととは関係なく私は読んでいて一人納得してしまった。
作務のひとつとして落ち葉を集めるシーンがあったでしょ。
あそこ好きです。山吹の達観した考え方、いいなって素直に思いました。

投稿: yumiko | 2008年4月 2日 (水) 10時34分

ちなみにFuhさんからの私のブログへのご指摘点。直しました。
とりあえず2007年度分だけ。

投稿: yumiko | 2008年4月 2日 (水) 11時46分

うん、禅のとこ、作務のとこ、とても興味深かった。落ち葉を集めるところも、般若についての問答も、とてもよかった。そして山吹の町田に対する「他人に認められようとか、感心してもらおうとか、ほめてもらおうと思っているうちは、他人のために修行をしているということです。禅の修行は自分自身のためにするものです」という言葉を読んで、自分も省みようと思った。。
カテゴリの件、ありがとう~。だいたい私の方が後から読んでるから、自分が読んだ後であらためて探してみたいと思ったのよ~。

投稿: FUH | 2008年4月 2日 (水) 12時50分

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