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2008年1月 6日 (日)

「動物園の鳥」(坂木司)

あらすじ:ひきこもり探偵シリーズ完結編。春の近づくある日、鳥井真一のもとを二人の老人が訪ねてきた。僕らの年上の友人でもある木村栄三郎さんと、その幼馴染みの高田安次朗さんだ。高田さんが働く動物園で、野良猫の虐待事件が頻発しているという。動物園で鳥井が掴んだ真実は、自身がひきこもりとなった出来事とどうつながるのか。鳥井は外の世界に飛び立てるのか・・・。

読み終わるのがなんだかもったいなくて、ゆっくり読んだ。・・・本当に、この本は、私の心にピッタリ来ることが多かった。何かを思っていても、上手く言葉に出来ない、そんな私の心の中を見通すかのような。。

「お前らは結果的に相対的な幸福しか感じることができなくなった。自分の中に幸福の基準を見つけられないから、他人の目や言葉で測ったものしか実感できない。周囲の評価に振りまわされてばかりいる」「のっぺらぼうだよ、そういう奴は。自分で考えることをせずに、世間体というおばけで身体をすっぽり包んどるんじゃ。何を聞いても、一般論を持ち出して、相手にもおばけを背負わせようとする」・・・相田みつをの言葉にもあったと思う、「幸せは 自分の心が決める」と。自分らしい幸せでいいじゃないか。自分を信じられれば、それでいいじゃないか。・・・あなたの幸せは何ですか?そして、私の幸せは何だろう?

動物のことも、私がいつも言っている、思っていることと全く同じことが書かれていた。「命を買うんです。飽きて捨てるくらいなら、下手な同情などしないで殺して欲しい」「自分の手にかけるだけの責任を持て」・・・全く同感なのです。私は、動物は大好き。でもよく見ていれば分かると思うけれど、野良猫に餌をやったり撫でたり、ということはしない。その場限りの愛情は、彼らを却って寂しくさせると思っているから。。

そして今回一番心に響いたのは、ここだった。「あいつは、守っているつもりでその相手にすがっている」・・・「こころが弱くて、とても弱くて。いつも誰かに喜ばれたりありがたがられていないと不安で。僕はこうやって生きてきた。僕を手放しで必要としてくれる人の手をとって。その人に支えられて。そうやって生きてきた」・・・私のことだ。坂木の姿は、ずっと自分とダブっていた。そしてそれを、”分かる”とも”違う”とも思っていた。。 それだけに、最高に納得できる終わり方で、嬉しかった。鳥井も、坂木も、頑張った。”2人で1人”ではなく、”1+1=∞”になったと思う。時間はかかっても、私も、頑張ろう。もっと成長しよう。「お土産をくれる人がいて嬉しい。お土産をあげる人がいて、もっと嬉しい。誰かを思い、誰かに思われる。そんな美しい円を僕も描くことができたら。そう思うんだ」・・・いい本だった。ありがとう。

「動物園の鳥」

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コメント

FUHさん、こんにちは♪
この本、面白そうですね~。
手帳に控えたので、さっそく探してみます。
とは言え、まだ読んでない本が増えだしてきました。
いつ読み終わることやら(^◇^;

投稿: あばた | 2008年1月 7日 (月) 20時50分

はい、本当に面白かったんですよー。というか、私にはとてもしっくりきました・・・。あばたさんも是非、シリーズ3冊まとめて読んでみて下さいね(^_-)-☆
読みたい本、溜まりますよねー。私も、世の中の面白い本、マンガ、映画、全部見てから死にたいと思っているのですが、、間に合うかなぁ(´~`;)

投稿: FUH | 2008年1月 8日 (火) 19時35分

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